2020年になる前に、マーク式の問題と記述式の問題がセットになっているマークシートへ乗り換えたほうが良い理由を解説しています。また、記述式問題を一緒に採点できるマークシートを取り扱っている会社を3社取り上げているので、チェックしてみてください。
マークシートを導入している学校・塾の主な目的はテストの採点・集計の効率化。そして、マーク式の問題で構成された大学入試センター試験に生徒たちを慣れさせるためです。しかし、大学入試センター試験は2020年1月(2019年度)に廃止され、記述式問題が追加された「大学入学共通テスト」に移行する方針が決まり、状況は一変しました。移行の理由は、先が予想しづらい現代社会を生き抜くのに、自ら問題を発見して答えを生み出す力が求められるためです。
文部科学省によると、現段階で記述式問題の追加が決まっているのは、国語総合、数学Ⅰ、数学Aの範囲。今後も方向性が変わらなければ、理科や地歴、公民にも追加される可能性があるそうです。
つまり、今までのマーク式問題だけのマークシートでは試験対策が難しくなります。マークシートの導入や乗り換えを検討しているなら、2020年以降の入試に備えて記述式問題を取り入れたマークシートを選ぶことをおすすめします。
引用元:スキャネット公式HP(http://www.scanet.jp/)
スキャネットは、記述式問題をしっかり添削できるマークシートを用意。赤ペンで記述式問題に丸つけやフィードバックを記載したのち、正解の数だけ記述式問題の隣にあるマーク欄を塗りつぶして集計する流れです。マークを塗りつぶす際は赤ペンでOK。ボールペンを使わずともしっかり読み取れます。読み取ったデータは、マーク式問題の点数と記述式問題の点数をわけて出力可能。赤ペンで添削した記述式問題の画像をメールで送信できるため、生徒へのフィードバックもラクラクです。また、スキャナで読み取った記述式問題用のマークシートをパソコン上でスピーディーに採点できる「デジらく採点」というソフトウェアを無料で提供しています。
マークシートの場合は採点や集計が比較的ラクですが、記述式で行う通常の定期テストでデジタル採点を使えたらという考えがありました。そこで個人的に、記述式のテストをどうすれば簡単に採点することができるか、その方法を模索していたのです。そんな折、スキャネットが提供しているデジタル採点の存在を知りました。初期費用もシート代のみという手頃さで、採点内容もシンプルだったので、これならいけると感じました。
「デジらく採点」を導入後は、採点作業がラクになっただけでなく、集計後の分析にも役立てられています。それぞれの設問の正答率や、前回の結果、クラス別との比較などが簡単にでき、授業改善にも生かせるのです。
採点は1クラス1時間半程度で終わり、最終チェックでの採点ミスも大幅に減りました。
A3片面 | 500枚:11,550円 |
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A4片面 | 1000枚:16,500円 |
A4両面 | 1000枚:19,800円 |
B4片面 | 1000枚:20,900円 |
B4両面 | 1000枚:23,100円 |
A5片面 | 1000枚:11,550円 |
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A4片面20問 | 1000枚:16,500円 |
A4片面60問 | 1000枚:16,500円 |
A4片面30問10択 | 1000枚:16,500円 |
A4片面50問5択 | 1000枚:16,500円 |
A4片面100問5択 | 1000枚:20,900円 |
A4片面60問10択 | 1000枚:20,900円 |
引用元:教育ソフトウェア公式HP(http://www.kyoikusw.co.jp/)
300以上の学校・大学に導入されている実績あり。記述式問題を読み取りデータ化したのち、複数人の先生が一斉に採点できるシステムとなっています。採点作業を分担して行う際、同じ問題だけを連続して採点できるため、集中力を持続しやすいと評判です。また、採点結果を結合すると合計得点が自動算出されるため、集計ミスも防げます。
教育ソフトウェアは、特注品としてフリー記述のマークシートを作成しています。記述問題の項目数やフォーマットのレイアウト、設問などによって見積もり内容が異なるそうです。特注品の注文は1回あたり1,000枚から。デザイン代、デザイン修正代、送料は無料となっています。
最終的な採点ミスを防ぐため、入試の採点後に複数回ミスの確認を行うのですが、採点ミスがかなり目立っていました。採点ミスが多いほど、採点に余分な時間がかかってしまいます。そこで検討したのが、教育ソフトウェアの「採点ナビシステム」です。
実際にシステムを活用してみると、予想通り採点時間が短縮でき、採点作業の効率化が実現できました。特に役立っている機能は、正しい解答を指定して一括で採点できること。設問にもよりますが、この機能によって採点がかなりスピードアップできました。
本校では、50名くらいの教員が採点ナビを利用しています。主に定期テストで使っていますが、中には普段の小テストにも活用している教員もいます。
今後は、2日かけて返却していた定期テストの結果を、事前に生徒にデータで返却できるように、さらに活用していきたいと思います。
A4片面マーク50問10択×記述20問 | 1,000枚:22,000円 2,000枚:44,000円 5,000枚:104,500円 |
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引用元:ハンモック公式HP(http://www.hammock.jp/)
ハンモックは、ワードやエクセルを使って自主制作したマークシートを読み取れるソフトウェア「Remark Office OMR」を販売している会社です。指定されているマーク欄のサイズや文字の間隔さえ守れば、記述式問題とマーク式問題がミックスしたオリジナルのマークシートを作れます。記述欄の採点は手動で行い、記述式問題横のマーク欄に点数を記載するシステムです。
ハンモックはマークシートのフォーマットをワードやエクセルなどで自由に作成し、普通紙に印刷して使用するスタイルです。マークシートに印刷する問題やレイアウトなどは、ある程度の融通が利くため、記述式問題の枠を設けることもできます。しかし、残念ながら記述式問題だけを読み取る機能はついていないため、記述式問題のみのマークシートを作成したとしても、スキャナで効率的に採点・集計するのは難しいようです。
アイディア次第で、マーク式の問題と記述式問題をミックスしたマークシートを作成できます。東京都立府中西高等学校情報化の佐藤教諭は、記述式問題とマーク式の問題をミックスしたオリジナルマークシートを作成した一人です。佐藤教諭の話によると、記述式問題を自動読取・採点することはできないものの、先に記述問題を手動で採点して設問横にあるマーク欄に点数を記載することで、マーク式問題とまとめて集計できたとのこと。作成に少し手間がかかりますが、集計作業を効率化できるでしょう。また、自分で作成するのでコストがほとんどかからないという点も魅力です。
専用の機器や用紙の購入が必要なOMRはコストが高く、導入できませんでしたが、ハンモックの「Remark」は、普通紙が使えることと運用コストが理想的だったため導入を決めました。
以前は、選択式のテストも手書きで記述する方式をとっており、もちろん手作業で採点していました。しかし、テンプレートを作成して効率化を図ってみたものの、思うように改善されませんでした。
システムを導入してからは、1学年320名分の採点が一瞬で終わるように。結果をCSVで出力し、Excelで集計や加工を行っています。設問の正答率が容易に把握できるので、その後のフォローにもきめ細かく対応できています。
定期テストでは、記述式の問題も作成しています。事前に記述式問題を採点して点数をマークしておくことで、マークシート式の問題と一緒に読み込んだ際に、その点数を読み取ってくれます。後から入力する必要がないため、作業の効率化につながりました。
デジタル採点は問題形式が限定されていたり、解答用紙の体裁が決められていたり、逆に手間がかかるイメージを抱いていました。しかし、実際にソフトの動画を見た際に、高校入試でデジタル採点を導入するのもありだと感じました。
まずは試しにプレテストに活用してみました。これまでと同様の採点人数で採点を進めたところ、採点時間が約1/3まで短縮。国語に関しては、記述問題の採点に時間がかかったことが今後の課題となりましたが、多くの先生から作業効率が良いとの声が得られました。
その後、入試本番でも活用しましたが、採点時間はプレテストと同じように1/3程度短縮できました。心配していた国語の論述問題もトラブルはありませんでした。
既存の問題ではなく、自分で問題を作成し、試験結果を自動で採点・集計できればと考えていました。
システムの導入後は、約240人分の小テストと定期テスト、検定試験に活用しています。なんといっても、採点業務が画面上ですべて完結することが魅力です。採点と集計作業の時間も短縮できることで、働き方改革にもつながりました。採点時の人的ミスも減少。集計後には、設問ごとに生徒の理解度がチェックできるため、授業の改善にも役立てられています。
採点業務に時間がかかることと、その分、生徒と向き合う時間が減ることから、テスト採点作業の効率化と、生徒の学力を把握でき、授業内容の改善につなげられるようにすることが課題でした。
既存のテストをそのまま利用できることと、ソフトの使い勝手、CSV方式でのデータ出力が可能な点などを吟味して、採点システムの導入を決めました。
導入後に実施したテストでは、採点時間が短縮でき、丁寧な指導のために時間を割くことが可能になりました。テストの返却も早くなり、生徒自身も平均点が把握できることで、学習意欲にもつながっていると感じます。
はじめにお話をうかがったときは、パソコンが得意な先生から、やめた方が良いという意見も出ていました。私自身もそんなにうまくいくかなと半信半疑でした。その後、教員向けのデモを実施していただき、実力テストで実際に利用してみることに。全校分の採点を実際にやってみると、採点スピードは飛躍的にアップしました。この段階では、反対意見もなくなっていました。
本格的に導入を決めた後、計4回の入試で利用しましたが、採点時間は従来の33%短縮に。全体の作業時間も1/3程度になりました。デジタルの場合は集計ミスもないため、設問にふさわしい配点が設定できる点も大きいです。
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