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個人情報管理
2015年に改正された個人情報保護法が2017年5月30日より全面施行となりました。改正前は5,000人以上の個人情報を取り扱う企業が対象でしたが、現在は個人情報の件数に関わらず、1件でも個人情報を取り扱っている企業に適用されます。もし個人情報保護法を逸脱した場合は、最大6か月の懲役または30万円の罰金が発生。さらに、賠償責任訴訟を起こされる可能性があります。企業なら顧客や取引先、社員の個人情報を、学校なら生徒や親御さんの個人情報を守るために、個人情報管理に役立つマークシートのことを知っていきましょう。
個人情報として細心の注意をはらう必要があるもの
- 住所
- 氏名
- 生年月日
- 顔認識データ
- 指紋認識データ
- 旅券番号
- 免許証番号
- マイナンバー
- 人種
- 信条
- 社会的身分
- 病歴
- 犯罪歴
- アンケートで得た情報
ここでは、個人情報管理に関するマークシートの導入事例と、マークシート導入における6つのメリットをご紹介しています。
個人情報管理のためにマークシートを導入した事例
生徒たちの個人情報を簡単管理
以前はICカードリーダーを使って生徒たちの出席状況を管理していました。ICカードリーダーは多機能ですが、そのぶん操作がややこしいんです。カードリーダーのデータを読み取ったあと、時間割データを作成して、最終的に教員データと紐づける必要がありました。そのため、使いこなせる先生はごくわずか。事務教員がとても苦労していて、繁忙期には出席結果を出すだけで2~3週間かかっていたんです。
そんなとき、授業評価と出席管理を一括処理できるマークシートの存在を知って即導入。操作が簡単だったので、先生たち自身で生徒の個人情報を管理してくれるようになりました。シートを読み取るだけでデータが自動集計されて、すぐに出席結果を出せることにみんな喜んでいます。また、自動化してミスも減りました。決して処理を誤ってはいけない大事な情報なので、助かっています。
教員たちが本業に専念できるように
うちの大学では、教員一人ひとりが独自の方法で生徒の成績や出席状況を管理していました。そのため、作業を分担することはできず、とんでもない工数がかかっていたんです。私としては、各教員が生徒情報管理にあてる時間を削減して、生徒にフィードバックする時間や授業の質を高められる方法を探していました。
そこで出会ったのが出席状況の確認と採点、成績管理をまとめて行えるマークシートサービスです。とくに、参加人数が多い講義で役立ちました。試験の得点順、名簿順、データ取り込み順など、臨機応変に表示できるほか、欠席した生徒だけを表示することもできました。管理業務に割いていた時間が大幅に短縮された教員たちは、教育現場に専念できるようになっています。今後も、生徒の個人情報管理と学事システムの連携に力を入れていく予定です。
100人規模の出席管理に重宝
100人規模の講義となると、毎回出席をとるだけでも大変なんです。さらに、出席を取り終わった後は出席カードやレポートの整理、パソコンへの入力作業が待っています。生徒の数が50人以内なら点呼をとっても良いのですが、それ以上になると代返やら何やらで厳密に管理するのは難しいのが現実。
作業を軽減するために複数のマークシート会社を比較検討して、最終的にフリーのソフトと45,000円のスキャナを選びました。高いところはソフトだけで20万円、専用機はさらに高いので「性能が劣るかも?」という不安もありましたが、実際120枚のシートを一括スキャンしても読み取りエラーは0~5件。エラーの内容はマークシートの印刷ミスや生徒のマークミスによるもので、解決できるものでした。これなら、生徒の情報管理にかかる時間を短縮できますし、親御さんから問い合わせがあったときには迅速かつ正確に対応できそうです。
出欠確認が1分になり文書の信憑性が上がった
普段、約100人の講義を担当している者です。点呼をとる場合は約10分、出欠用紙を配り後から集計する方法だと確実に10分以上かかります。それが、マークシートを導入してから1分以内で処理できるようになり、今まで出席確認にかかっていた時間を小テストにあてられるようになりました。また、私は生徒の指名が記載されたテストやレポートなどの個人情報文書を取り扱う身です。文書の保管義務があるため、改ざんされない環境下で管理する必要があります。ボタンをワンタッチしてマークシートをスキャンするだけでタイムスタンプが付与されるため、文書の信憑性が上がりました。
中学校の生徒・教員・保護者・運営協議会アンケートで
同じ設問に対して、4者それぞれの立場から回答してもらうアンケートにマークシートを活用しました。現状に対する問題点と向き合い、お互いの受け止め方の違いを認識するために続けていたものですが、マークシートを導入したことで手作業の集計がなくなり楽になりました。
記述式の回答は、コメント原文を冊子の資料として公開しています。学校評価の結果をグラフで表示できるため、それを見て出席者と意見を交換しあったり、教員が新学期に向けての指針や目標を立てるときの参考にすることもできています。
大学の小テストに導入。1時間で採点が終わる
30人~40人のクラスで小テストを実施すると、収集から採点して返却まで半日以上必要になったりもしますが、マークシートを使うと1度に記録まで済ませられるためとても便利です。100人の授業でも1時間あれば採点を終えられますし、データ化に10分もかかりません。
イベントでの検定に利用し、便利さを実感
受験者総数約1,000人の検定で、マークシートによる解答を利用したところ、集計や採点によるタイムロスもなく、スムーズに進行できました。広いスペースを用意する必要はなく、設置はとてもラクでした。来年の検定にも利用するつもりです。
また、検定の運営費用対策として、基本的な無料読み取り採点ソフトを使ったことがあります。本番前に繰り返しテストをしたところ、問題はありませんでした。正確さと早さを考えると、導入の効果は高いと思います。
紙のストレスチェックシートもすぐにデータ化できる
紙のシートでもデータ化する作業が早く、オンライン以外のお客さんにも対応できるようになりました。紙とWEBの両方を利用していますが、紙のほうが回収や回答率が高いという驚きの結果になっています。
健康調査の問診票に導入して素早く対応
うちの病院では健康に不安のある人へ問診票を配布し、病気の早期発見と早期治療に役立てています。一般的な問診票を長々と書いてもらうより、マークシートで疑いのある対象者を判別して、詳しく検査することで治療が必要な人に素早く対応できます。
マークシート導入のメリット
1.デジタルマーク・チェックマークなど広範囲に対応
マークシートと言えば楕円形や長方形に塗りつぶすイメージですが、マークシートの種類によってはデジタル数字(デジタル時計のような「日」の字の形をした数字)やチェックマークの読み取りも可能になっています。
チェックマークを読み取れるマークシートなら、塗りつぶすよりも回答者のストレスが少なく、これまで協力してもらえなかった人にも回答してもらえるようになるでしょう。また、デジタルマークへの対応は、社員番号・価格・電話番号・勤務時間・学籍番号などのさまざまな数字を認識することにより、情報管理の合理化につながります。
2.作成から集計までアウトソーシングもできる
このようにマークシート導入により作業効率は高くなりますが、シート数が多ければそれでも負担になる場合も。そんなときは、アウトソーシングを依頼するという方法もあります。
「内部の個人情報を漏洩することになるのでは…」そんな心配も持たれがちですが、信頼できる業者に任せれば外部へ漏洩するリスクを減らせるでしょう。
無料のサンプルやカタログを取り寄せて、その内容を確かめてみてください。
3.業務の時間を短縮できる
スキャナでマークシートを読み取ったあとは高速処理するため、効率良く情報を反映させられます。
正しい情報が記入されているか、入力漏れがないか…確認するだけでも従来の作業では時間を取られてしまいますが、マークシートならその心配はありません。
集計や分析もすぐにできるため、わずらわしさから解放してもらえます。
各種評価のデータや進路調査などで、個人情報の管理に追われることもなくなるでしょう。事務作業の負担を減らせるため、教育や医療現場で本来の業務が滞ることもありません。
4.初心者でも簡単!表やグラフまで作成可能
エクセル入力から始まって印刷する段階まで考えると、情報が多ければ多いほどそれを処理するための人手は欠かせないものです。
修正しなければならない場合、再び印刷資材や人件費の経費が発生します。
マークシートを導入すれば、その内容はスキャナや複合機で読み取りデータとして簡単に出力可能。パソコンの操作が苦手でもすぐに慣れます。また、わからなくなった場合でも無料のサポートを利用できるでしょう。
またアンケート対応のソフトを使えば、表やグラフ・分析レポートに至るまで、誰でもすぐ作成できるようになります。
5.低コストで管理できる
マークシートの読み取り方式には、専用の機器「OMR」を使用する方法と、スキャナを使う方法があります。
スキャナで読み取る方式であれば、専用のシートや読取りソフトを購入するだけなので、OMRを導入した場合の費用よりもはるかに安くなります。
また、スキャナの相場は数万円、OMRの相場は数十万円なので、スキャナを新しく購入する場合もOMRを購入するより安く済むでしょう。
6.アンケートに役立つ
「マークシートは折り曲げられないから、お客様アンケートとして使いにくい」と思っている方もいるかもしれませんが、中にはA4サイズの三つ折りに対応したシートもあります。
記述式にも対応できる
おすすめのマークシート会社2選
スキャネット
引用元:スキャネット公式HP
(http://www.scanet.jp/)
- 集計/採点用ソフトの費用
- 無料ソフトあり※有料ソフト99,000円~
- 取り扱っている
読み取り機の種類
- スキャナ44,000円~
- 導入にかかる最低費用
- 48,180円
教育ソフトウェア
引用元:教育ソフトウェア公式HP
(http://www.kyoikusw.co.jp/)
- 集計/採点用ソフトの費用
- 107,800円~
- 取り扱っている
読み取り機の種類
- OMR※費用は要問合せ
- 導入にかかる最低費用
- 622,600円
【調査対象】
2023/5/8時点、Google検索で「マークシート 導入」と調べ、検索結果に表示された上位50社を選出。
【選定基準】
その中でマークシート、集計/採点用ソフト、読み取り機の金額が明記されている2社をピックアップ。